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いよいよ、は……はじまりました『今週のブラディオン！』
パーソナリティーの楠カヱデであります！
よろしくお願いします！
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このコーナーは、内閣情報調査部《ＣＩＲＯ》の広報戦略の一環として、国民の皆様に我々の仕事内容や、調査員の実体を広く知ってもらうために設けたコーナーであります。
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毎週、ＣＩＲＯ《サイロ》に関わる色々な方々をゲストにお呼びして、
突っ込んだ話を聞いていきたいと思います。
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もちろん、内調関係者だけではなく、我々内調を敵視する警察組織の方々や、
公安に目を付けられている凶悪犯罪者まで。
毎週多彩なゲストをお呼びする予定であります。
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実は……ここだけの話ですが、前の大戦後に行方がわからなくなっていた、
あの“特殊部隊”の方々とアポイントが取れた、という極秘情報もあります。
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この先どんなゲストが来るのか、楽しみにしててくださいね。
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おっと！？ これは、今日のゲストである藤代直人調査員ではありませんか！
あの三尉《さんい》……まだ出てきちゃ駄目ですよ。
こちらからお呼びするまで待ってて下さい……。
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そういわれて、ずっと待っていたんだが……。
一向に呼ばれる気配がないんで、不安になっていたところだ。
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それは失礼しました！ では、改めて紹介します。
このたび内閣情報調査部に新しく調査員として加わって下さった
『藤代直人《ふじしろなおと》』三尉です！
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藤代直人さんは、先の大戦で機構軍の特殊部隊にいた方です。
三等士尉という階級でいらしたので、わたくし……いえ小官よりも、階級は上であります。
ですので小官は、藤代調査員のことを『三尉《さんい》』とお呼びしております。
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ややこしいな……。呼び方なんて、どうでもいいのだが。
第一おれはもう、軍属じゃないだ。
わざわざ堅苦しく呼ぶ必要はないんじゃないか？
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そうかもしれませんが、小官もずっと軍属でしたので、上下関係をはっきりさせた方が、
やりやすいのであります。
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まあ……世間は、まだ戦争の痛手から立ち直れていない。
カヱデのような変な奴がいるのも、仕方ないのか……？
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そういえば、そうでありますね……。
前の大戦が終わってから、まだ三年しか経っていないのでありますね。
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おれの所属する『機構軍』とカヱデの所属する『日本帝国軍』との戦争……。
結果は、おれたち機構軍の完勝だったわけだが……。
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日本国は主権を失い、エルサレム条約機構の傘下に組み込まれました。
戦争の痛手から立ち直るには、三年では短すぎます。
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……まだ国内の至るところで、テロや武装集団の蜂起が起こっている。
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そうであります。
ですから、我々が所属している内閣情報調査部《ＣＩＲＯ》のような、
情報機関が必要になるのであります。
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その、なんとかかんとか部ってなにをする組織なんだ？
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三尉！ ご自分が所属している組織のこと、ご存じないのでありますか！？
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おれは、半ば強引に所属させられたようなものだからな。
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んなこといわないでください。
内閣情報調査部はですね――あっ
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この続きは、また来週ということで。
それでは、失礼します。
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